Benson and Hedges Jordan
|
|
< Arrows | Prost > |
---|---|
チーム状態など
F-1参戦から10年でついにトップ3にまで上り詰めたジョーダン。
オーバービューさて、参戦10年目の今年はマシンの名称も一新。その名も、エディ・ジョーダン10周年を冠した「EJ10」。
パッと見...き、気持ち悪い!
マシン前半部分 |
|
EJ10のモノコック |
モノコック(*)上にフィンを立てて規定以下のサイズを実現しているのは他チームと同じですが、ジョーダンは他のチームよりもさらに思い切って小さくし、コクピット前方を三角形状に盛り上げることで寸法規制と、ドライバーに当たる空気のコントロールを両立しています。この三角形の盛り上がりは、'90年代初頭のティレル018〜020あたりにも似てますね。 |
これに伴い、フロントサスペンション(*)は昨年全チームで唯一だったコイルスプリングから、スタンダードなトーションバースプリングに変更されました。また、タイロッド(*)も流行のアクセルラインの高さになっています。
ディフレクター(*)は昨年同様モノコック横の小型のものにとどめる一方、昨年中盤に投入した「ボーダーウィング」と言われるデバイスを継承しました。
インダクションポット(*)からドライバープロテクター付近も思い切ったシェイプアップが施されています。インダクションポットは規定ぎりぎりの大きさを狙った結果、完全に三角形に(これ、'89年開幕戦仕様のマクラーレンMP4/5とそっくり (^^;;)。プロテクターも上手く寸法規制を逃れたらしく、他チームと比べてはるかに低くなっていますね。
マシン後半部分 |
|
EJ10リア部分 |
さてサイドポンツーンを見ると、非常に直線的なラインになり、無骨な印象を受けてしまいます。
|
ラジエターインテークは最近の流行に則り、地面よりもいくらか高いところに設けられています。この辺はボーダーウィングの採用とあいまって、空力的によく練り上げられた印象ですね。
んで、ここも他チームと同様に上方排気を導入。なかなか綺麗にまとめられています。エンジンの低重心化、新しい小型ギヤボックスなどとあいまって、リヤ部分の空力は見た目以上に進んでいると考えられますね。非常にコンパクトにまとまっていると思います。 総括 |
|
|
総じて見ると、最初感じた「気持ち悪さ」と裏腹に、各部はなかなかに良く練られ、それでいて、最近の流行もバランス良く採り入れられた興味深いマシンと言えます。 |
今年からホンダワークスが参戦しましたが、ジョーダンとしてはその影響が気になります。しかしながら、マシンへの搭載性を優先したワークスと比べ、比較的エンジン自体の性能を重視した昨年型の改良で挑む無限の方は、より高出力型にしやすく、シャシー側でも手堅くも攻め込んだEJ-10は、ワークスBARよりも高い戦闘力を発揮することは間違いないと思われます。
|
|
< Jaguar | Prost > |
Back to Unchiku-Lite vol.20 |