Winfield Williams
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屈辱のシーズンを送ったウィリアムズチーム。
2000年からのBMWとのタッグを控え、再起を期す今年、パトリック・ヘッドの監修のもと、ギャビン・フィッシャーとジェフ・ウィリスの開発陣が作り上げたFW21はかなりの意欲作となりました。 まず、カラーリングが非常にマトモになりました (^^;。
そして、マシンの方も過去の遺産の固まりのようだったFW20からほとんど全てが改修されています。
驚くのはサイドポンツーンの小ささです。昨年よりも大幅に低く短くなっており、ギリギリまでラジエター容量を削ってきた事がわかります。これで重量を大幅に削減するとともに、モノコックも延びた事でフロントまわりの空気の流路を確保し、空力性能を大幅に引き上げることができたはずです。 一方で後端のラジエター排出口は残されました。う〜ん、現在のトレンドはこの空気をいかに他の空気の流れと分けて排出するかに向かっているのですが、ウィリアムズは逆に、コークボトル内へ思いっきり排出する方法に固執しました。
さて、ニューウィーの影響を最も引きずっていたモノコックのデザインは低く、平べったいものになりました。で、そこに収められたサスペンションは皮肉にもニューウィーが新天地で採用した、前回解説したトーションバー横置きレイアウト。しかしながら、最先端のトレンドに追い付いたと言えるでしょう。
マシンのリヤ部分の外見はFW20を受け継いだ印象で、多少ずんぐりむっくりした感じがあります。
全体的に見てこのマシン、かなり独特のラインをしています、ニューウィーのラインが消えてウィリスの個性が出て来たと言えばそれまでですが、決して流行に流されない、というウィリアムズの職人気質も伺えて面白いところです (^^;。 概ね好印象ではあるのですが、ただ、このマシンがフェラーリやマクラーレンと同レベルの争いをするとは思えません。ウィリアムズにしてはかなり攻め込んだマシンとなっていますが、まだまだトップ2ほど踏み込んだものではないように思えます。それに、スーパーテックのエンジンは基本設計が古いですからね...。
テストではBARをコンスタントに上回るタイムを記録し、同じエンジンながら貫禄を示していましたね。いくらBARがリッチだからと言って、さすがに彼らに簡単に抜かれるようなウィリアムズではないでしょう。
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