RedBull Sauber Petronas
C18

(lauched on 19th.Jan)

< Benetton Williams >

 次はもはや万年中堅チームが定着しつつあるザウバー。最近は資金不足に悩まされており、昨年などはより調子の良いアレジを優遇せざるを得ず、随分とハーバートの反感を買ってしまった様ですね...。
 今年は資金不足解消の切り札として、ブラジルの大富豪、ペドロ・ディニーズを獲得。パルマラートのスポンサードを取り付けました。

 さて、そのニューマシンC18。
 「もしブランニューなマシンを投入したら、問題がおこった時に、どこが悪いかわからなくなる」から常に前年度型を進化させるという哲学である超保守派デザイナー、レオ・レスによるマシンは、やはり、昨年のC17の流れを引くものです。

C18 launch

 まず印象に残るのが、随分とリヤ部分が小さくなったという事。これはスチュワートのところでも触れた事ですが、そのぶん、モノコックを延長し、フロントからのエアの流路を確保しています。
 コクピットはさらに低くなり、プロテクターはかなり自然にサイドポンツーン上面とインダクションポットに馴染むようなデザインになっています。

 昨年左右非対称で(ごく一部のマニア連中の間で)話題になったC17でしたが、C18では左右対称になった上に、なにやら角張った形状になりました。

 モノコックを見ると、前年よりも低くなったとは言え、トレンドと比べるとまだ随分高く、依然としてノーズ下の空気を優先しているように見受けられます。しかし、このチームの場合、なんか狙ってそうしたというよりも、変えると恐いから変えなかった、という後ろ向きの理由のような気がしてしまうな (-_-ゞ。
 ただその下面はC17でちょっと段差のようになっていたのを、完全にスムースな形状にあらためてきました。また、ノーズの先端を極力尖らせるために、フロントウィングのステーは前進角がついたものになりました。この辺は独自性を感じさせますね。
 しかし...この部分の銀色がなんかインパクトあってステキ!ついでに、細くなったノーズ先端も、黄色いカラーリングがさらにハマる結果となって面白いですね (^^;。

 リヤタイヤの前には、他のチームがマクラーレンタイプのフィンに流れる中、逆行してウィングレットに。リヤウィングの翼端板をのばし、ウィングレットに結合。さらにこの翼端板にはリヤタイヤの気流を考慮した捻れが入っているなど、昨年のジョーダンに酷似した形状ですね。
 う〜ん、しかし、全幅が削減された今のレギュレーションで、そんなに効果を期待できるのかな?

C18 diffuser

 ディフューザも独特。他のチームが5つ程度のトンネルを設ける中、ザウバーはスプリッターを極力減らし、3つの大きなトンネルとなっています。
 う〜む、普通、大きすぎると余計な空気の渦ができてしまうので、小さなトンネルに分けるものなんですがねぇ。この辺、吉と出るんでしょうか、凶と出るんでしょうか?

 ま、このザウバーもスチュワートと同じですね。やっぱり、トップチームと比べると見劣りします。なにより、デザイナーが超保守派である以上、結局大幅なアップは期待できないんですよね。また、エンジンも結局はフェラーリの型落ちですしねぇ...。また同じようなポジションを走る事でしょう。

< Benetton Williams >

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