Instrument : Korg Triton
鈍く銀色に輝くTriton
今一番大切な趣味がバンドである自分にとって大切な相棒。それがこのシンセサイザーTritonだ。
もともと俺は小学1年から中学2年までクラシックピアノを習っていた。そこそこ、ショパンのエチュード「別れの曲」くらいは弾けるようにはなっていた。
でもまあ、それ以上難しい曲をやれるほどのテクニックはなかった。
一方で、いわゆる思春期になってポピュラー音楽に目覚めた俺は、曲を作りたいという願望を抱き始めた。
最初に買ったシンセはYamahaのSY85だった。まだ高校の頃、50日間の夏休みのうち40日以上郵便配達をしてお金を貯めて買ったのだった。
SY85は当初、高校時代は作曲マシン(シーケンサ)として、そして大学4年間のバンドサークル時代を駆け抜けた。14kgと重い筐体だったが、重めのキータッチは安いシンセとは一線を画し、ピアノ出身の俺の強い打鍵力を受け止めてくれた。ライブ後は酒飲んだ上、これを肩にかけたままチャリで雨の中を家まで帰ったこともある(若かったなぁ)。
でも、Yamahaにとって最初のPCM音源シンセだったSY85は音は結構チープだった。社会人になって少し落ち着いて、また作曲をしたいと思った時に、ちょうどはまったのがYahooオークションだ。
...そう、このTritonはオークションで落としたのだ。120000円くらいだったろうか。まあ、当時の中古価格と比較してもまあ安かったと思う。スタンド付きだったし。2000年11月のことだ。
せっかく買ったTritonだったが、実はしばらくは出番がなかった。仕事は忙しくなったし、バンドを組む相手もいなかった。
しかし、有り難いことに会社の先輩に誘っていただき、2003年にライブ復帰=Tritonデビューを果たしたのだった。
一度バンドをやるとそこから縁がいきなり広がるものだ。それからは恒常的にバンドに所属している。特に2004年からはLoop On Poolに所属し、Tritonをフル活用している。
かつてサークル時代主に弾いていたフュージョンから、音楽的嗜好がファンク・ソウル系に移行したこともあり、俺の弾くパートもオルガンやアナログっぽいシンセの音が中心に変わった。
Tritonはなかなか深みのあるオルガンを鳴らすし、演奏中のコントロール系も充実しているので、ベンドを効かせたシンセもなかなか楽しく弾ける。
9th.Sep.2006 "Pioneer Music Festibal" @Shibuya O-West
最近ではこうやって担ぐのも芸の一つになってきてしまった (^_^;。軽い鍵盤ではなく、14kgあるこのTritonを担ぐ意外性が重要なのだ!...でも、そろそろコルセットとかしてから担いだ方が良さそうだ。
実際、持ち運びにはかなり苦慮している。かつてSY85時代は肩に担いでチャリに乗るなどというムチャをしていたが、ずっと担いでいるのはさすがに無理がある。
そこで、滑車付きの亜米利加産ケースを購入してみた。
Triton用に購入した滑車つきケース"Gig Skinz"
だが、これがまた重い。なんとケースだけで6kgもある。しかも、ケースの全長が120cmもあるので、俺のようなイエローモンキーが引っ張ろうとすると著しく傾き、結局かなりの重さが腕にかかるという始末だ。
それでも、まあ肩に担ぐよりかは負担は軽いのだが、上部の引っ張る時の取っ手が買って1年で既にかなり破れかけていて、これは破綻するのも間近かもしれない。どうしたものか。
先日楽器屋に行って驚いたのだが、最新の6kg程度の軽量シンセでもこのTritonと同じくらい迫力ある音が出ていた。少しグラッときたものだが、でもやっぱり鍵盤の安っぽさは如何ともしがたい。やっぱり楽器の重さと鍵盤の弾きやすさは比例するようだ。
と言いながらこのTritonの鍵盤、延べ5,6本ほど根元のジョイントが折れて、その度に修理費1万円ふんだくられてるんだが (′Д`;。いや、一度ゴネにゴネてタダにさせたけど。
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